AUSTINの1275Sです。 日本に輸入されフルレストア後約8年、保管されていたSです。 最近、一通りの部分に手を入れ、調子よく走り出した車です。 このエンジンは、もちろんここまでの間にフル・オーバーホールをして現状に至っていますが、珍しくシリンダーはノーマル。(ボーリングしている車輌が多い) いかに今までの使用状況が良かったか、ということですね。 特徴としては、やはり1275S。 何しろトルクの塊。 又、現在までの間にミッションを4シンクロに変更。 使い勝手も数段良く(オリジナルにこだわる方には賛否両論ですが)、ブレーキサーボのお陰でブレーキもキッチリ効きます。 それでは素材のしっかりしたクーパーSを、仕上げの部分からの詳細をどうぞ。 



ガソリン、オイルを入れ替え、バッテリーを新品に交換。 キャブレター分解・洗浄・オーバーホールし、ポイント、ローター等点火系をチェック。 一通り手を入れてからエンジン始動。 取り合えず試運転をして各部のチェック。 オイル上がり、オイル下がりのチェックから、エンジンマウント、足回り、ブレーキ回りとチェック。 大きな問題も無く、細かな部分のメンテンスへ。




(左の写真は作業前のもの)



水回り、クラッチ・ブレーキの油圧系統、足回り、ブレーキと全バラ状態にします。 もちろん、サブフレームも落とし、マウント類も全て外していきます。




(左上) エンジンルーム(油圧系統外し)
(右上) 足回りをバラした状態
(左下) バラした足回りパーツ
(右下) メーター周りも全バラ(レザー剥がし)



各部のバラしたパーツを洗浄。 物によってはサンドブラストもかけ錆びを落としペイント。 ディスクローターやハブはもちろん、フランジ、ブラケット類も磨き上げます。 何しろ美しく。




(左上) ブレーキキャリパー
(右上) フランジ&ディスクローター
(左下) 各ブラケット類
(右下) ハブ



内装ではレザーを張替え。 複雑なアールがありシワにならない様神経を使います。 メーターもレンズを外し、レンズ裏まで清掃。




(上) レザー張替え中
(下) ガラスを外されたメーター



それでは、美しく仕上がった詳細をどうぞ。














一通り手を入れたところで試運転。 しっかり暖機し、丁寧にシフトアップ。 フィーリング良く3000〜5000rpmの間でエンジンも軽く吹け上がる。 何しろパワーを感じるエンジンです。 下から上まで気持ちよく、全てがカチッとしている感じ。 シフトアップ、シフトダウン、ブレーキング・・・。 ひとまず、ここでもう一度オイル交換と燃料添加剤(WAKO’Sフューエル1)の給油、それから少し濃い目のセッティングのキャブをほんの少しだけ薄くして調整。 空ぶかしでのレスポンスとエグゾースト・ノートはなめらかにキレがいい。 走る前から音にやられてしまいそう・・・。 再度、試運転。 徐々にギアの入り、抜きも良くなり、車の動きも心なしか軽くなった感じです。 ここで6000rpmまで回し、1275Sの速さを再度確認。 理屈やデータは良く頭に入っているつもりですが、全てに気持ちよく走ってくれる車です。 別物ですね。(少し大げさですが・・) 次回は更に1275Sパワーアップ版、1380ccにしたSを紹介します。 しばらくお待ち下さい。

現在、この車輌はミニライトを履き、ミラーも変っています。 モディファイ後の写真は後日アップします。


モディファイ後の写真です。 ホイールをミニライトに、ミラーはルーカスミラーに変更。 タイヤはミシュランMX。 上の写真と比べて頂くと、雰囲気が変ったのが判ると思います。 また、内装関係ではスミス製タコメーターの取り付けや、Cピラーの内張り張替えなど行っています。 キレイなフロアにも注目して下さい。 実車はもっと雰囲気がありますね。






MINIYA Ai FRAGILE

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