Med Super Aircleaner System

今回、試してみたのはMEDスーパーエアクリーナーシステムです。 通常、一般道走行がメインの場合、ゴミやホコリ等を吸い込まないようにエアクリーナーを付けているのが一般的です。 しかし、エアクリーナーはゴミを取るのために空気をフィルターで漉している為、空気の流れを邪魔する抵抗物でもあるのです。 良くサーキット走行に言った場合、エアクリーナーだけを外し直接空気を取り入れるようにするだけでも抵抗が無くなりレスポンスが良くなったりもする(ただし、キャブレターのセッティングを変更する等、必要な場合もあります)のですが、そのままエアクリーナーを外すだけより効果的な方法があるのです。 それが下の写真。


ファンネルと呼ばれる上記の写真の部品は、キャブレターの出口に取り付け空気の流れを整える役目をする部品です。 どういう効果があるか解りやすく説明すると、まず口を大きく開けてください。 そのまま空気を思いっきり吸い込んで見てください。 次に口笛を吹くように口を窄めて思いっきり空気を吸ってみてください。 違いが解りますか? 口を窄めた方が勢い良く吸い込めませんでしたか? 同じ量の空気を吸い込む場合、通路が細くなる方が空気の流れは早くなります。 また、その通路の形状によって空気が整えられ、より流れがスムーズになるのです。 その役目をしているのがファンネル。 ファンネルにも様々な形状・長さがあり、形によって特性も変わってきます。 一般的に短い方が高回転より、長い方が低回転よりの特性になり易くなりますね。 エアクリーナーを外しただけの状態、短いファンネルを付けた状態、長いファンネルを付けた状態によって(それぞれに合ったセッティングも必要ですが)、かなり特性が変わるものなのです。 空気が整えられより多く吸い込む事が出来れば、それに合わせてガソリンも多く爆発させることが出来る、つまりパワーアップできるという事。 現在、色々なファンネルがある中、最近気になっている物があり、それが今回紹介するMEDです。


MEDスーパーエアクリーナシステムは、写真のように2重構造のファンネルになっています。 中心部、そして内側のファンネルの外周部の2箇所から空気を吸い込む構造となっており、空気の整流化によってパワーアップを図るという物です。 前々から気にはなっていたのですが、丁度エンジンオーバーホールを行ったお客様が取り付けたいという事で、試す事となりました。


今回選択したのは、エアクリーナー無しのシステム。 MEDをキャブに取り付けるのですが、今回試したウェーバーでは若干ボディ側の加工が必要でした。 ボディとファンネルの隙間が無く当たってしまう為、当たる部分を少し切っています。 マニホールドの形状によっては無加工で付くものもあるでしょう。 取り付けて見た感じは、それほど目立つパーツではないですが、少し近代的なデザインになりますね。 実際、取り付けて走行してみた感じでは、このエンジン(1293cc、ハイカム、加工ヘッド等)では3000rpm付近からの吹け上がりがスムーズになっています。 吸気音もその付近からシュコーという感じで大きくなり、気分的にも気持ち良いですね。 実際、エンジンが慣らし中の為全開走行は出来なかったのですが、キャブレターの音、レスポンス等、かなり良くなっている感じはします。 吹け上がりは気持ち良いですね。 オーナーの感想としても、かなり吹け上がりが良いとの事です。 これは高回転でも期待できそうです。 慣らしが終わり、全開走行が可能になったらまたレポートしたいと思います。 今回紹介したものはウェーバー用でしたが、形状は違いますがSU用も出ています。 スポーツ走行で楽しんでいる方、是非試してみませんか?