色々と数多くの種類が販売されているミニのショックアブソーバー。 その中でも、比較的新しいショックが「プロテック」というメーカーから発売されました。 ショック本体はアルミとなっており、「軽い」という事が売り物ののショックでもあります。 そこで、どれだけ軽いのか?実証してみる事としました。



まず、比較対照として、下記のショックも2種類計測してみる事とします。 下左の写真はGAZショックアブソーバー。 ここ数年では、価格の安さ、そして製品の造りの良さ、調整幅も広く町乗りからサーキットまで幅広くこなせるショックとして人気のあるものです。 右下の写真は、同じGAZなのですが本体がアルミケースで出来ているもの。 上のプロテックと同じアルミケースなので、重量にどれくらい違いがあるのか興味のある所です。
GAZショック GAZショック(アルミケース)



全長が長く、フロントより重いであろうリアのショックから計測する事にします。 かなり驚きの結果が出ました。
GAZショックでは、リア単体で1.64kgという結果が出ました。 まずは、この数値を基準として考えて下さい。 通常のアルミケースではないタイプのショックとしては標準的な数値だとお思います。
続いてGAZアルミケースです。 こちらは1.24kg。 通常のタイプと比較して400gも軽くなっています。
最後にプロテックを計測し、出た数字に唖然。 秤が汚れており数字が読みにくいと思うのですが、何と1kgありません。 1本/0.97kgという軽さです。 これはGAZと比較しておよそ6割程度の重さしかありません。



続いてフロントも計測を行ないます。 フロントはリアに比べ全長も短いので、更に軽量である事が予想されます。 果たしてどこまで軽いのか?
リア同様、まずはGAZから。 フロントは少し軽くなり1.5kgという結果が出ました。 1.5リットルのペットボトル約1本分の重さですね。
次はGAZアルミケース。 こちらもフロントより少し軽く1.24kg。 これでも十二分に軽いと言えますね。
そしてお待ちかねのプロテック。 もうブッチギリで軽いです。 何と0.9kgしかありません。 フロントとリアの差が70gしないというのも驚きです。



3種類のショックの計測結果を下の表にまとめました。 1本当たりの軽さも驚きですが、これが4本/1台分となるとかなり大きな差となってきます。
フロント リア 4本/1台分
GAZ 1.5kg 1.64kg 6.28kg
GAZアル 1.12kg 1.24kg 4.72kg
プロテック 0.9kg 0.97kg 3.74kg



さて、計測結果は上記のようになりました。 何と言っても、GAZショックと比較し、1台分で2.54kgも軽いというのは驚きです。 サスペンションの可動部分(バネ下と言います)の重量は軽いほど動きが良いと言われ、通常バネ下重量を1kg軽くすると車体を10kg軽くするのと同等の効果があると言われます。 つまり、ショックが2.54kg軽くなると車体を25.4kgも軽くしたのと同等の動きを得られると言う事。 では、実際に装着した感想は?というと、スタッフの車輌2台に装着していますが、まず動きがしなやかである。 取り付けて直ぐは多少固く感じますが、慣らしが進むにつれて固さは無くなり、しっとりとした感じの足回りになります。 段差を越えた場合も、ガツンという衝撃も無く、スムーズに吸収しているのが良く解りますね。 それでいて、柔らかすぎるという事は無く、かなり良く粘ります。 しっかりとロールを押さえ、ショックがキチンと仕事をしているのが解りますね。 この軽さが効いているのでしょう。 もう1つ、このショックの魅力は、価格が安いという事。 今までのアルミケースのショックは高価であったのですが、プロテックはアルミケースの中では断然低価格となっており、買い求め易いという利点もあります。 性能・価格・造りの良さでは間違いなく今一押しのショックです。 皆さん、まだ重いショックのままですか?