ショックアブソーバー、良くショックと言う言葉で使われます。
訳すと衝撃の吸収装置。
つまり、路面から伝わる衝撃を吸収する為に付いています。
Hi-Lo KITの必要性。」で説明したラバーコーン(以下ラバコン)と、
ショックアブソーバー(以下ショック)によって、衝撃を吸収しています。
ショックがどのような物か見てみましょう。



上の写真はノーマルのショックです。
これが、伸び縮みする時に抵抗があります。
中に油やガスが入っていて、一気に伸びたり縮んだりするのを防止しています。
つまり、衝撃を穏やかに吸収しているのです。


では、ショックが無いとどうなるか?考えてみましょう。
下の図のように、路面の状況などによってラバコンが縮みます。
しかし、ラバコンはゴムの塊ですから、反発で伸びようとします。
その動きをショックで抑えられない為、ラバコンは伸縮を繰り返す。
つまり、車体が上下に揺れたまま収まりが悪くなってしまうのです。



そこで、ショックの登場です。
ショックは、ラバコンの伸び縮みに対して抵抗となります。
一気に伸び縮みする事を防ぐだけでなく、
縮む、伸びるといった動作を一度で収める役割を果たしています


ここで1つ問題が。
ショックにも寿命があり、中の油やガスが抜けてしまいます。
俗に”ショックが抜ける”という状態です。
そうなってしまっては、ショックはただの棒。
上下動を止める事が出来なくなってしまうのです。
また、上下動だけでなくコーナリング時も同じです。
コーナリング中に車が傾いてしまい、スムーズに曲がれない。
直進に戻る時に、今度は反対側に傾いてしまう。
車がフラフラしてしまう状態になってしまいます。
さらに悪い事に、ノーマルのショックがあまり良い物ではありません。
走り方などにもよりますが、15000~20000kmくらいで抜けてしまう。
皆さんが思っているより早くダメになってしまうのです。


そこでショック交換となるのですが、ショックにも色々と種類が。
それぞれに特徴があります。
下に紹介するのは、その一部です。



硬さの調整が出来る物や、
車高に合わせて、長さの長い物、短い物、
材質鉄であったり、アルミであったり。
どれも役割は一緒。
車の使い方や走り方によって、選択が出来るのです。


「私は飛ばさないから。」とか「買い物にしか使わないので。」と
言われる方もいます。
飛ばす、飛ばさないに関わらず、抜けたショックでは乗り心地も最悪。
道路にはどうしても起伏がありますから、その度にいつまでもバタバタと
車体が揺れてしまう事に。
抜けたショックによって、危険な状態になってしまう事もあるのです。
事件です!!」コーナーの「危機一髪!」をご覧下さい。
良く「ミニは乗り心地が悪い。」と言われますが、
これはショックが抜けている車が多いのです。
「コイルサスにしたら?」という事で、コイルサスを入れる方も増えています。
地域や用途にもよるのでしょうが、私たちの経験では
あまりお勧めはしていません。
コイルの伸びる力が勝ってしまい、どうしても
挙動が落ち着かない場合が多い。
また、ラバコンも使い続けて、潰れきった方が安定したりするのです。
一度、ショックを良い物に変えてみて下さい。
驚くほど乗り心地は良くなるはずです。
ドライブが楽しくなりますヨ。

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