STEP4では、キャブレター方式とインジェクション方式の違いについて紹介します。
なるべく簡単に紹介しますので、是非、最後まで読んでみて下さい。
始めは、「キャブって何?」「インジェクションって何?」から紹介します。
まずはキャブレターから。 ミニが発売された1959年〜1992年まで、 キャブレターによってガソリンが供給されていました。 (日本向け仕様の場合) キャブレターとは気化器の事で、ようは霧吹きみたいな物。 キャブレターでガソリンを霧状にして供給しています。 昔は、国産車もキャブレター式でした。 エンジンの排気量や使う目的によってサイズが違ったり、 ツインキャブレター(2つ合わせた物)や、 ウェーバーなどがあります。 右の写真は、1000ccに純正で付いているキャブレター。 850cc、1300ccも同じキャブレターの サイズが違う物が付いています。 |
次にインジェクション。 インジェクションもキャブレターと同じく 燃料供給装置の一種です。 キャブレターが機械式にガソリンを送るのに対して、 インジェクションはコンピューター制御しています。 コンピューターによって、ガソリンを送る量を 自動的に制御しているのです。 右が、インジェクション本体。 日本向け仕様は全てこのタイプです。 最終モデルの並行車では、ツイン(2つ合わせた物)に なっているタイプもあります。 |
では、キャブレター車とインジェクション車のメリット・デメリットを紹介します。
キャブレター車は、何といってもフィーリングが良い。 これは、ガソリンの供給方式だけではなく、キャブレター車とインジェクション車では、 エンジンの中のカムシャフトも違います。 キャブレター車は歯切れが良く、回転数が上がるとパワーが盛り上がってくる感じ。 キャブレターの音にも、そそるものがあります。 では、メリット・デメリットを。 メリット 1.構造が単純な為、故障が少ない。 2.突発的な故障が少ない。 3.オーバーホール・調整が安価で出来る。 4.アクセルレスポンスが良い。 5.キャブレターの交換だけで、比較的簡単にパワーアップ出来る。 デメリット 1.エンジンをかける時、寒い時などはチョークを引く必要がある。 2.天候・環境により、少しだけ調子が変わる。(高い山の上など) |
次にインジェクション車。 インジェクション車の場合、良くも悪くもスムーズ。 回転を上げてもスムーズに回ってしまうので、回した時のパンチが少なく感じる。 これはカムシャフトの違いも大きいです。 ただ、インジェクション車の場合、コンピューターで制御されていますので、 どんな環境下でも、調子が変わらなく扱い易いですね。 では、インジェクション車のメリット・デメリットを紹介しましょう。 メリット 1.天候や環境によって調子が変わらない。 2.エンジン始動が楽々。 3.ほぼノーメンテナンスでOK。 4.万が一、インジェクションやECU関連にトラブルが出ても キャブレターに変更する事が可能。 慣れ親しんだミニを手放さずに、楽しむ事が出来る。 デメリット 1.突発的な故障をする場合がある。 2.修理は部品交換になる場合が多く、部品代が高価。 3.コンピューター関係の故障が比較的多い。 4.パワーアップが難しい。(パーツが少ない、高価) |
キャブレター車の場合は、1992年までで選択する形になりますが、 この時代までのミニの方が細かい所の作りが良かったです。 また、1300ccのキャブレター車(キャブクーパー)は、 1万台強しか生産台数がありません。 元々の台数が少ないので、程度の良いキャブクーパーは少なくなってきました。 ですから、キャブクーパーは希少価値、そしてキャブレターである事で、 価値が上がっているのです。 ミニは本来キャブレターでスタートし、1992年にECの環境対策に適応する為、 狭いエンジンルームにインジェクション&コンピューターを搭載したのです。 その後1997年に点火方式が変わり、エアバックが装備されました。 1992年〜96年までのインジェクション車の場合には、 キャブレターに変更する事も出来ます。 しかし、1997年以降の場合には、エンジン本体が変わってしまい、 キャブ化する事が今現在では出来ません。 キャブレター車は、「女の人では乗れない」とか「乗るのが難しい」と 思っている方が多いようですが、実際にそんな事はありません。 普通の車とまったく変わらず、乗る事が出来ます。 今の国産車でも、皆さんが知らないだけで、キャブレターの車はまだありますしね。 神経質になる必要もないですし、普通の車と一緒です。 上記の内容を良く検討し、キャブレター車がいいのか? インジェクション車がいいのか?検討して下さい。 |