クーラント(冷却水)の点検方法です。
ミニのエンジンは水冷(水で温度を下げています)です。
まぁ、今時の車は水冷が当然なんですが・・。
ミニという車は40年以上前に生まれました。
当時はエンジンも850ccしかなく、非力なエンジンでした。
また、小さいエンジンルームに無理やりエンジンを詰め込んだような設計だった為、エンジンを冷やす為のラジエターの行き場所がなかったんです。
そこで、エンジンの横にラジエターを入れてしまいました。
今の車はボンネットを開けると正面にラジエターが付いてますよね?
これは、正面にあった方が、走行風で良く冷やされるからなんです。
ところが、ミニのラジエターは横に付いてます。(最新の並行輸入車は正面にあります)
当然、風の通りが悪いので効率があまり良くないんです。
当時の小さなエンジンの時は良かったのですが、今の1000ccや1300ccのエンジンでは冷却能力が不足しがち。
その上、クーラントが少なかったりすると、さらに冷却能力が落ちる訳です。
一時期、整備の悪いミニが多く、こういった理由から「ミニはオーバーヒートしやすい」という話しはここから出てきたようです。
キチンとクーラントが入っていて、整備されているなら決してそんな事はないですよ。
私のミニ(1300cc)は、今年の夏でも何ともなかったですから。
前置きが長くなりましたが、各写真の説明を。



赤丸の中がラジエターです。
エンジンルームの向かって右側にあります。
いかにも風の通りが悪そうですよね。
この中で冷却水を冷やしている訳です。
まず、キャップを反時計回りに回して外すのですが、ここで注意!
エンジンが熱い時に開けてはいけません。
この中は沸騰しないように圧力がかかってます。
圧力ナベと一緒ですね。
熱い時にキャップを外すとクーラントが噴出しますので、必ず冷えている時に開けてください。



これがキャップを外して覗いた状態です。
矢印の先に茶色い棒が沈んでいるのが解りますか?
緑色の液体がクーラントです。
水と違い、錆び防止と凍らない成分が入ってます。
この茶色い棒(針金)が沈む位まで入っていれば大丈夫。
少ない場合は補充するんですが、緊急時は普通の水でも大丈夫です。
ただ、水ばかり足しているとクーラントが薄くなり、内部が錆びたりしますので気をつけて。
夏の暑い時や、渋滞にハマった後など、特に気をつけて確認して下さい。
また、キャップを閉める時は時計回りに確実に閉めてください。


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